↑こちらの記事では、今まで不動産業界とは無縁であった筆者が、独学で宅地建物取引士を3か月、約180時間で合格した方法をご紹介しています。
今回は、不動産関連知識ゼロから宅地建物取引士を独学、一発合格できたので、その勉強方法を今回ご紹介します。
「宅地建物取引士」資格の概要
宅地建物取引士とは、言わずと知れた国家資格であり、宅建士にしかできない「法定業務」があるため、(不動産関連の職に就職、転職する場合には有利と言われています。
また、受験資格もなく、誰でも受けることが出来るので、私のような転職(再就職)を考えているママや、これから転職を考えているサラリーマン、就活を控えている学生さんにもお勧めです。
受験資格 | 無し |
試験期間 | 毎年10月第3日曜日 |
申込期間 | 7月1~16日(郵送) 7月1~31日(インターネット) ※令和6年から受験申込期間が例年とは逆になる予定 |
受験料 | 8,200円 |
試験形式・時間 | 四肢選択式50問・120分 |
合格率 | 15~17% ※毎年合格点が変わる |
宅地建物取引士の合格率
合格点 | 合格率 | |
---|---|---|
2023 | 36点 | 17.2% |
2022 | 36点 | 17.0% |
2021(12月) | 34点 | 15.6% |
2021(10月) | 34点 | 17.9% |
2020(12月) | 36点 | 13.1% |
2020(10月) | 38点 | 17.6% |
2019 | 35点 | 17.0% |
2018 | 37点 | 15.6% |
2017 | 35点 | 15.6% |
2016 | 35点 | 15.4% |
2015 | 31点 | 15.4% |
2014 | 32点 | 17.5% |
上の表を見てあれ?合格点が毎年違う!と驚かれた方もいるかとおもうのですが、宅建士の試験では、相対評価制度が導入され、毎年上位15~17%ぐらいの人が合格します。
この表をみて、難しそう・・・と諦めるないでくださいね。
なぜなら、この中には、「勉強はしてないけど、会社命令でとりあえず宅建試験を受験しました。」という人たちが一定数含まれているから。
どういうことかというと、不動産業を営む時は、ひとつの事務所において「業務に従事する者」5人につき1人以上の割合で、専任の宅地建物取引士を設置することが義務付けられており、会社命令でとりあえず受験した人たちを含んだ合格率だからです。
とはいっても、毎年合格点が変わり、過去10年を見てみると31点(難しい年)~38点(易しい年)を推移してるので、確実に合格するために、40点以上を目標に勉強していきたいですね。
かくゆう私も、この合格率をみて一瞬ひるんだのですが、50点中15問くらいは落としても大丈夫とポジティブに考えて受験を決めました。
出題範囲
各科目で問われる内容は以下の通りです。
出題数 | 具体例 | |
---|---|---|
権利関係 | 14問 | 借地契約・不動産登記法など |
法令上の制限 | 8問 | 都市計画法・建築基準法など |
宅建業法 | 20問 | 宅建業法 |
その他 | 8問 | 公示価格・税法など |
上記の表を見ても、何のことだか分からないと思うので、ここではとりあえず、宅建業法が出題範囲も多く、易しい問題なので、得点源にするということだけでOKです。
必要な勉強時間の目安
次に、一体どれだけの勉強時間を割けば合格できるか気になりますよね。
大手通信教育講座各社のコラムなどをみてみると、勉強時間の目安を出してくれているところがあったので、表にまとめてみると以下のようになりました。
勉強時間の目安 | |
---|---|
300~400時間 | |
ユーキャン | 300~350時間(初学者は500時間前後) |
スタディング | 200~300時間 |
資格のキャリカレ | 200~300時間 |
資格スクエア | ー |
フォーサイト | 200~300時間(初学者は500時間前後) |
クレアール | - |
各社まちまちで何とも言えませんが、300時間前後は必要と考えられています。
もちろん、不動産関係者や、法律を学んでいた方などはこれよりも短い100時間程度で合格されたり、初学者であればもっと時間がかかる場合もあります。
私は、不動産や法律知識ゼロからのスタートでしたが、180時間くらいの勉強時間で合格していますので、勉強時間というよりも、勉強の質が大事だと思っています。
独学一発合格した私の実践勉強法
使用したテキスト
今回私が使ったテキストは らくらく宅建塾 [基本テキスト] (らくらく宅建塾シリーズ) [ 宅建学院 ]とみんなが欲しかった! 宅建士の12年過去問題集 [ 滝澤 ななみ ]の2つです。
らくらく宅建塾は、2024年度版からフルカラーになり、より見やすくなっています。
易しい年から順にやっていくので自信がついて、モチベーションが維持されました。
勉強スケジュール
7月8日~ (インプット)ユーチューブの宅建講座を聞く(毎日1時間~1時間30分)【宅建業法】
8月中 (インプット)ユーチューブの宅建講座を聞く(毎日1時間~1時間30分)【宅建業法】
(インプット)テキストを読む(寝る前20分~30分)【権利関係・法令上の制限】
9月初旬~ (アウトプット)過去問を解く(1回分につき答え合わせ含め3~4時間)
実際のスケジュールに合わせてどのように勉強していったか詳しくご説明していきます。
勉強法
7月(インプット)ユーチューブを聞き流す【宅建業法】
7月は忙しかったため、家事をしながらユーチューブの宅建講座を聞き流しながらインプットを行っていました。
そしてこちらが、私がお世話になった、宅建講座、「あこ課長の宅建講座」です。
説明も分かりやすく、講義の最後に過去問◎×クイズもあり、インプットとアウトプットも同時にできるので、とてもおすすめです。
講座一つにつき大体15~20分以内で終わるので、ちょっとした家事をしている間にちょうどいい時間なんですよ。
聞き流すだけで本当にいいの?と心配になられるかもしれないのですが、宅建業法は、理解するというよりも覚えることの方が主で、聞いているだけでも理解できる内容がほとんどです。
このため、何度も繰り返し聞いて知識を定着させます。
ちなみに、ユーチューブの動画じゃ心配、不安・・・という方は、スタディング
8月中(インプット)テキストを読む【権利関係・法令上の制限】
8月は、7月と同様にユーチューブの「あこ課長の宅建講座」の宅建業法の分野を聞きながら、らくらく宅建塾の権利関係と法令上の制限の分野のテキストを読み始めました。
テキストの読み方
一回で理解しようとせずに、言葉を知るイメージで、読み飛ばしをせずに読みます。
太字印刷や赤文字印刷など重要な部分が分かるようになっているので、重要部分を意識しながら読みます。
この時、重要ポイントと分かっていても、線などはひかず知識を入れるイメージ・もしくは言葉を知るイメージで読みます。
前日読んだ箇所を前日読んだ時間の三分の一から四分の一くらいの時間で読み返す。
この時も、テキストの強調されているところを中心に読み返すだけです。
テキストの強調されているところなので、時間はさほどかからないです。
読み返して復習したら、次のテキスト部分を読み進めていきます。
権利関係・法令上の制限を読み終えたらアウトプットに移ります。
9月初旬~ (アウトプット)過去問を解く
宅建合格のカギは「重要過去問」の徹底的な攻略につきます。例年、出題される問題の7~8割は、過去に出題された問題の「焼き直し」。
「生涯学習のユーキャン」
このため、アウトプットの方法としては、過去問を解くことが一番効率が良いということになります。
過去問の解き方
時間を取れる時は本番と同条件(2時間)で問題を解きます。
まとまった時間が取れないときでもタイマーを使い全問で2時間以内に終わるようにし、時間内に解けるように練習しましょう。
ノートを1冊用意します。
ノートの左側に解答を記載し、右側には問題番号と、何を悩んだか、どこが分からなかったかをメモしながら解きます。
宅建試験は暗記試験です、覚えてなければ解けません。
パッと見て解けない問題は、悩まずに何が分からないかメモし、すぐに次の問題に着手してください。
左側の問題番号と解答では、ご自身の分かるような書き方でOKです。
間違えた個所、ノートの右側にメモした確認したい箇所についてテキストで読み返し線を引きます。
過去問を解いて、間違った問題、分からなかった問題にのみマークをすることで、試験に出るかつ、自分の弱点が分かります。
線を引くルールは自己流でOKです。
ただし、パッと見て何回間違えているか、分かるようにしてください。
インプットの時には線を引かず、過去問の間違った場所に線を引くことによって、試験直前期の見直しを効率よくできます。
テキストで該当箇所がすぐに分からない場合は、テキストの関連する場所に直ぐに書き込むようにしてください。
必死で該当箇所を探す時間がもったいないです。
過去問の回数を重ねるうちに、自然とテキストの隅々まで目が行くようになり、該当箇所を発見できるようになります。
ちなみに、インプットを行わず、いきなり過去問を解いていくという方法もあります。
この場合、問題が解けなさ過ぎて、モチベーションが下がる恐れがあるため、軽くインプット作業を入れています。
モチベーションが下がったときは、宅建ジョブ
実際の時間
宅建を独学180時間で受かった勉強法のまとめ
- インプット時にテキストに線を引かない
- 過去問を解いて間違ったところ・解けなかった問題にのみ線を引く
- アウトプットに時間を割く2周は回す
独学が厳しくなったら…通信講座に頼るのもありです。
おすすめの通信講座はこちら